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【水平対向エンジン】スバルがこだわる世界的評価のレアエンジン

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世界中でファンが存在するスバル独自の2つの技術

 スバルという自動車会社の特徴となっているのはAWD(オール・ホイール・ドライブ)といっている四輪駆動と水平対向エンジン。

スバルのフルタイムAWDはニ輪駆動と悪路などで切り替えるのではない四輪全部に駆動力を伝えて走る仕組みです。

スバルが先駆けた四輪駆動は世界に波及

AWDはいまや珍しいものではありません。電子制御で適宜に必要な車輪に動力を伝えるようになって多くの車に設定されるようになりました。

かつて道なき道を行くための特殊なものだった四輪駆動。スバルが世界でも先頭を切ってフルタイム式を開発、普及させてきました。

 

スバルのアイデンティティ水平対向エンジン

そして、2つ目のアイデンティティといえる水平対向エンジンはさらに特別なものです。

なにしろいま世界でスバルとポルシェにしか見られないとても稀なものだからです。スバルとポルシェ、孤高の存在感がファンにはたまらない水平対向エンジン。この水平対向エンジンにはどのような特徴があるのでしょうか。

世界中のスバルのファンは独創性にあふれている水平対向エンジンを愛して、支持しています。そんな水平対向エンジンのあらましを見てみます。

 

水平対向エンジンの特徴を細かく解説

いまあるエンジンの大半はレシプロエンジンと呼ぶピストンの上下運動を回転運動に変換する機関です。水平対向エンジンもやはりレシプロエンジンです。

レシプロエンジンの主要な構造を理解、まずはピストン

 

ピストンは大抵ひとつでなくいくつかを備えています。いまの四輪車で単気筒のエンジンのものはありません(レーシングカートはここでは四輪車とは考えません)。

主流なのは4気筒といわれる4つのもの。このピストンとこれが収まっているシリンダーという筒のようなものの並び方によって水平対向エンジンは他の種類のエンジンと区別されています。

ピストンとクランクシャフトを繋ぐコンロッド

おのおののピストンはコンロッドと約されるコネクティングロッドを介して、クランクシャフトに接続されています。

 

ピストンは燃料を混ぜた空気に点火して起こる燃焼によって押し下げられることを繰り返しています。車は車輪が回転して動いています。どこかでこの上下運動を回転に変えてあげなくては走れません。

 

 

回転しているのはコンロッドで接続されたクランクシャフト

回転しているクランクシャフトは棒のようなものだと思って下さい。クランクシャフトの回転は変速機に伝えられて、さらに車輪まで到達します。クランクシャフトから先は全部回転運動です。

上下運動が回転運動に変る部分のクランクシャフトはどんなものなのでしょうか。これは凸凹した部分が棒の途中に挟まっている形になっているのです。

画像を見て頂ければ理解できると思います。出っ張った場所にコンロッドが繋がっているためにクランクシャフトは回転することになります。

この画像は直列4気筒のものですが水平対向エンジンは気筒が左右に向かい合わせに水平に並んでいます。

現時点でスバルの水平対向エンジンは4気筒になっています。左右に2気筒ずつ平らに寝かされた形のものです。

これが世界でスバルとポルシェ(ポルシェは6気筒が主流)だけの水平対向エンジンです。

直列エンジンは気筒が一列に並んでいることが分かると思います。ここまで整理すると水平対向エンジンは幅はあるけれど平べったく、一列に並んでいない分長さは短くなる特徴があるということになります。

 

エンジンの形状、搭載位置が及ぼす影響は

 ここまでご説明した部分こそエンジンの主要な構造です。エンジンは車の中でも群を抜いて重いものです。

エンジンがどこにどんな風に配置されているかが走りの性格に大きな影響を与えます。他にない形をしている水平対向エンジンはユニークなスバルの走りを作り出して愛されているのです。

重量増、オイル漏れも宿命、独特の音は改善も惜しむ声

反面気筒が左右に大きく離れて配置されることによって点火系、吸排気系ともに複雑な構造になってしまう宿命があります。コストの問題もありますが、これによって重量増となることは「走り」にとっていいことではありません。

シリンダーが横に寝ていることでパッキンが常にオイルに触れることでオイルのにじみが出やすく早め交換が必須だったり、排気系の取り回しで干渉が起きることでパワーダウンがみられたりしました。

もっともこのことは独特の排気音を生みました。排気系の干渉は補機類の小型化などで改善されていますが、それにより独特の排気音も消えてゆき、惜しむ声もあります。

ポルシェにおいてのメリットは当てはまらず

ポルシェの定番911という車は後輪を結ぶ軸のさらに後ろにエンジンを積むRR(リアエンジンリアドライブ)という駆動方式となっています。

すでに911だけになってしまったのは欠点があり過ぎるためですが、911だけの個性を作る元にもなっています。このRR方式の場合には水平対向エンジンのメリットがまだ生きるといわれています。

同じ気筒ならば直列式より全長が短く、エンジンの重心位置が低いためによい影響があるというのです。ポルシェ911の場合は後部座席を設けるためにも一役買っているともいえます。

水平対向エンジンのメリット、スバルの場合はどうか

ただポルシェと違ってフロントのボンネットにエンジンを積んでいるスバルの車では、重心が低いといっても結局補機類が上に乗っかっているなどの理由で低重心だというメリットを否定する意見もあります。

私が水平対向エンジンのスバルを運転した経験から言えばフロントの重心が軽いことははっきり感じます。

だからなんの意味もないというのはおかしいと思いますが低重心が圧倒的な強みなのかといえばそれほどでもないかもしれません。

 

スバルが強調するシンメトリカルレイアウト

スバルの場合、ここで生きてくるのは四輪駆動との組み合わせによってでしょう。現にスバルでもアピールしているのは「シンメトリカル」だとするバランスのよさのほうです。

確かに構造が左右に振り分けられている水平対向エンジンを搭載するとほぼ完全に左右対称になります。

またエンジンの配置も形状の特徴から自然に縦置(クランクシャフトの出力が車の縦方向)ですからスバルが四輪駆動に向かっていったのには水平対向エンジンを使っていた影響があるというのも納得です。

そして四輪へのトルクベクタリング(駆動力を配分)という電子制御をする時代になってスバルがこだわらざるを得なかった個性が花開いたという見方にもなってゆきます。

 

水平対向エンジンに秘められた特徴も解説

ここまでは分かり易い話なのですが、もう少し水平対向エンジンのメリットを挙げることができます。こんどの原理は少しだけ難しい構造を理解する必要があります。

コンロッドの取り付け位置が実は重要な特徴を生む

水平対向エンジンは気筒が左右に向かい合わせに水平に並んでいるとご説明しましたが、もうひとつ構造的な特徴を満たすことが条件になります。

それはクランクシャフトとコンロッドが接続される部分、クランクピンと呼ばれる出っ張った部分のことです。

水平対向エンジンではこの部分は対向して左右に配置されたピストンごとにあたかも一体化したような構造になっています。

そして大事なのはクランクピンの位置もクランクシャフトの軸の両サイドに対抗している構造になっていることです。

水平対向エンジンのスムースさも見逃せない美点

このご説明で理解できる方はすでにこの構造を知ってる方だけでしょう。ですからこうなっている結果だけ単刀直入に書いて行きます。

これによって対になっている左右のピストンはそれぞれのシリンダーの中で同じ位置にあることになります。

これでエンジンが発生する振動が打ち消され滑らかな動き、乗員の快適さに繋がっていきます。

素性の良さがうれしい独自の価値観

4気筒の水平対向エンジンの場合でいえば対になっている一組が上死点にある時もう一組は下死点にあるようになっています。

死点というのはピストンの上下運動の中でもう片方に戻っていくところ、それ以上そのままの方向には動かない点ですからこんな呼び方になったのでしょう。上だ下だといってるのは逆の方向を意味しています。

ピストンは上死点からは燃焼で押し下げることができますが、下死点にある場合には単気筒のエンジンの場合は惰性で戻っているに過ぎません。多気筒のエンジンは他の気筒での点火タイミングを変えることで協調して動いているのです。

いま車のエンジンはほとんど4ストロークエンジンです。この場合には一回の燃焼に対してピストンは2往復、伴ってクランクシャフトも2回転しています。

ですから点火タイミングを変えて気筒ごとに燃焼を開始する時を調整するのが大切なのです。この連携がスムースな素性の良さはうれしい水平対向エンジンです。

まとめ:際立つ個性、スバルだけのものを手に入れる愉しみ

こうしてバラバラに動いている燃焼過程によって起こる振動を抑えやすいメリットも水平平対向の個性を生んでいます。絶対的な優位性は主張できませんが、際立つ個性は間違いないのがスバルの水平対向エンジン。愛されるのはそんな個性だったという訳です。

 

 

 

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