トヨタに限らずどのメーカーも安全装備を売りにする時代になっています。
でもトヨタセーフティセンスって、色々装備がいっぱいありすぎてどんな内容なのかよく分からないという声を多く聞きます。
ここではトヨタの安全装備セーフティセンスを、超簡単に解説していきます。
この記事のポイント
- これまでは機能によりベーシックなセーフティセンスCとアッパーなセーフティセンスPの2区分だった
- 2018年から最新の第2世代に移行し「トヨタセーフティセンス」として呼び方が統一された
- 同じトヨタセーフティセンスでもクラウンなどの高級車と小型車では内容が違っているので注意が必要
- 「トヨタセーフティセンス」と言っても車種・グレードによりついていない装備があるので混乱する
- ダイハツからOEM販売しているタンク・ルーミー、パッソと軽自動車はスマアシⅡ・Ⅲが装備される
第2世代トヨタセーフティセンスになって混乱
トヨタはこれまでベーシック車に搭載している「セーフティセンスC」と上級タイプの「セーフティセンスP」と呼ばれる、予防安全パッケージを提供してきました。
また、ダイハツからOEMにより調達して販売しているルーミー/タンク、パッソと軽自動車についてはダイハツのスマアシⅡ・Ⅲの名称の安全装備となっています。
今回トヨタセーフティセンスCとPが第2世代に移行することで呼称が「トヨタセーフティセンス」一本となりました。

第2世代トヨタセーフティセンス
第2世代のトヨタセーフティセンス、2018年月の最上級ミニバンアルファード・ヴェルファイアで初めて搭載されました。
トヨタセーフティセンスPと第2世代トヨタセーフティセンスの装備の違いは次の通りです。
項 目 | トヨタセーフティセンスP | 第2世代トヨタセーフティセンス |
---|---|---|
プリクラッシュセーフティ | 〇 | 〇 |
検知センサー 車両 | 〇 | 〇 |
検知センサー 歩行者(昼) | 〇 | 〇 |
検知センサー 歩行者(夜) | × | 〇 |
検知センサー 自転車 | × | 〇 |
プリクラッシュブレーキ 対車両 | 約10~180km/h | 約10~180km/h |
プリクラッシュブレーキ 対歩行者 | 約10~80km/h | 約10~80km/h |
プリクラッシュブレーキ 対自転車 | × | 約10~80km/h |
レーントレーシングアシスト(LTA) | × | 〇 |
レーンディパーチャーアラート(LDA) | 〇 | 〇 |
レーダークルーズコントロール (全車速追従機能付) | 〇 | 〇 |
アダプティブハイビームシステム(AHS) またはオートマチックハイビーム(AHB) | 〇 | 〇 |
ロードサインアシスト(RSA) | × | 〇 |
先行車発進告知機能(TMN)<付帯機能> | × | 〇 |
トヨタのセーフティセンスの強みと弱み
自動ブレーキでは出遅れたトヨタでしたが、第2世代トヨタセーフティセンスでは機能面や性能でも各社に見劣りしない内容になっています。
旧セーフティセンスPを搭載したプリウスが2016年の国土交通省発表の自動ブレーキによる衝突防止実験で、アイサイトVer3を搭載するスバル車とほぼ同等の得点になるなど、確実にキャッチアップしています。
一方で旧セーフティセンスCは安価な反面、簡易的なシステムで歩行者検知ができず対応速度域も低速域に限られます。旧セーフティセンスPでも、アイサイトでは可能な自転車の検知ができないなど、弱い部分も残っています。
また、コストに厳しいコンパクトカー向けに旧セーフティセンスCを準備しているのは理解できますが、300万を超えるミニバンなどにも旧セーフティセンスCを搭載しているのは納得できません。
最先端の安全装備がセールスポイントになる高級車の安全装備として、旧セーフティセンスPは力不足です。
第2世代トヨタセーフティセンスになってようやく、メルセデスベンツなどの先端メーカーの背中が見えてきたに過ぎません。
最新安全装備トヨタセーフティセンスまとめ
現在はトヨタセーフティセンスの全車種装備(オプションを含む)がやっと実現できた段階です。
全モデル安全装備設定の方針は素晴らしいものです。ただ、既に平均点以下の性能ともいえる「旧セーフティセンスC」の採用車種も多く、全機能を標準装備としているモデルが少ないのは気になります。
車に詳しい人でないと、自分の車に予防安全の全機能が装備されていると勘違いする場合もあるかもしれません。
皆さんも自分の車にどこまで安全装備がついているのか確認したほうがよさそうです。